SynBio新常識創造

キーワード: 合成生物学/ゲノム/文理融合/バイオエコノミー人財育成/新常識の創造



 合成生物学は近年、その産業可能性が大きく注目され、欧米では毎年投資が倍増し、数多くの合成生物学ベンチャーが生まれています。その業種も多岐に渡り、従来の「バイオ」の範疇を超えた業種にまで広がりを見せています。世界では、合成生物学が斬新なアイデアや方法論をベースに、新産業を次々と生み出しています。
 しかしながら、皆様もお感じのように、残念ながら日本国内では未だその勢いの兆しすら見えません。その主因は「合成生物学にフォーカスし、その可能性を徹底的にかつ定期的に考える場や機会が、圧倒的に日本に不足していること」です。合成生物学の真髄を理解し、それを語れる人が少ないことも原因の一つです。合成生物学とは、特定の生物学のトピックに固執する学際領域ではなく、むしろ様々な異分野の壁を越えて、異質なアイデアを繋いでいく方法論です。専門分野の細分化が加速している日本とは、水と油なのかもしれません。
 本グループでは、合成生物学を、生物学の1領域とは考えていません。科学技術の1領域とも考えていません。むしろ、科学技術に限らず、教育、政治経済、法律、アート、マーケティング、地方創生など、様々な社会的側面をつなぎ、新しい価値や常識を生みだすプラットフォームとして、合成生物学を見つめ直すべきなのです。
 本グループでは、1、2ヶ月に1回、Zoomか直接かまだわかりませんが、合成生物学を語り尽くすサロンを開催します。毎回希望者を募り、合成生物学というプラットフォームの上で、どのような共創活動が可能かを、各参加者の皆さんの趣向に沿って拡散的に議論しつつ、どんな話題も代表相澤によるモデレーションで合成生物学的議論に話をつなげて参ります。サロンには、理系文系問わず(このような分類は好きではありませんが)、様々な業種の皆さんに毎回ご参加いただき、他で味わえない思考編集で脳を刺激します。
 しかし我々は、単に話し合うだけのグループではありません。実際に行動に移すことを常に目指します。行動を起こし、そこで得られる体験をもとに、次の思考とアクションにつなげたいと思っています。
 この活動を、参加者皆さんとご一緒することで、現在世界で進んでいる合成生物学革命に日本からも貢献できるようなバイオエコノミー人財の育成にもつなげたいと考えています。合成生物学は、上でも述べましたように、もっと広く、もっと大きな範疇なのですが、日本では「バイオ=創薬」と狭く考えてしまう傾向が強いがために、合成生物学的人財はまだほとんどいません。これは、我が国の物作り産業において危機的状況ですし、合成生物学の産業価値を見極める必要のある業種の皆さまも、他人事ではないはずです。本グループが、日本における「合成生物学の寺子屋」となるべき使命を担っていると考えております。
 ご興味のある方は、代表の相澤までご一報ください。いつでもお声がけを歓迎しております。合成生物学という方法で、日本から新しい技術、新しい産業、新しい常識を皆様とご一緒に創っていくことを楽しみにしております。